甘いさつまいもの代表とも言える安納芋。普通のさつまいもよりも甘さが際立っており多くの人から愛されているさつまいもです。そんな安納芋の特徴は甘いの一言では言えないのです。
そこで今回は安納芋の特徴を解説いたします。
安納芋の特徴
安納芋の食感
食感はしっとりとしており、口当たりが滑らかでありながらも独特の歯ごたえがあります。これは、繊維質が豊富でありながらも、きめ細やかな構造があるからだと言われています。
安納芋の甘み
甘みは非常に濃厚であり、糖度が高いことが特徴です。この甘さの主な要因は、土壌の養分と気候条件によるもので、種子島の独自の栽培技術が甘みを引き立てます。特に、寒暖差がある秋の季節に収穫されることにより、他の品種に負けない甘みを引き出しています。
安納芋の香り
香りもまた、土地の影響を受け、芋独特の芳醇で風味豊かな香りがあります。地域ごとに微妙な違いがあり、それが安納芋の個性を表しています。
香りも最も楽しめるのは、ふかした時であり、匂いから安納芋の甘みを感じることができます。
安納芋の歴史
安納芋の歴史は古く、室町時代（14世紀後半から16世紀）に遡ります。最初に栽培されたのは、熊本県阿蘇地方の安納地域とされており、安納芋の名前はこの地域に由来しています。
安納芋の始まりは農家の手により、地元の気候や土壌条件に適した芋を選別・改良する過程でした。この品種改良によって、安納芋は独自の特性を発展させ、特に寒暖差がある秋に収穫されることで甘みを引き出していたのです。
江戸時代になると、安納芋は全国に広まり、異なる地域で栽培が進むようになりました。飢饉や食料不足の時期にも頼りにされ、その存在感が増していきました。
明治時代に入り、農業の発展や食文化の変化とともに、安納芋はますます一般的になりました。戦後、品種改良や生産技術の向上によって、安納芋はより一層広く親しまれ、日本の代表的な芋の一つとして定着し、現在では、安納芋は秋の味覚として人気があり、和菓子や洋菓子、料理に広く利用されています。その歴史を通じて、地域ごとに異なる特徴を持つ安納芋は、日本の食文化に欠かせない存在となっています。
安納芋の見た目の特徴
濃い紫色や赤みを帯びた茶色の外皮、太く短い円筒形、滑らかでしっとりとした質感、そして鮮やかなオレンジ色の果肉が特徴です。
他のさつまいもと比べて細長くなく、丸いのが一番の特徴です。
まとめ
しっとりと甘い安納芋を楽しめるのは秋から冬明けにかけてと、野菜のなかでも長く楽しむことができます。
ぜひ種子島を本番とする安納芋の甘みを楽しんでみてはいかがでしょうか。