2020年以降から急速に人気を集めていったシャインマスカット。2023年になってもその人気は止まらず、多くの人が旬の味を楽しみにしています。
他の果物と比べると値段が高く、高級なフルーツですが、皮ごと食べれる食べやすさや甘い果実、きれいな黄緑色の果皮は、ギフトや贈り物としても選ばれています。
そんなシャインマスカットが今売っているのか、値段はどれくらいなのか、どんな栽培をしているのか、気になりますよね。
今回は、そんなシャインマスカットの旬の時期や値段、産地について、また、最近のシャインマスカットの不作についても紹介します。
シャインマスカットの旬の時期っていつ?
シャインマスカットの旬は「8月~10月」となっています。
地域によって旬の時期は異なりますが、早いものだと6月下旬や7月頃から出回ることもあるので、時期が近づいたらチェックしてみるのをおすすめします。
一般的な巨峰類(ピオーネや巨峰)などと、ほぼ同じ時期にシャインマスカットも旬を迎えるので、巨峰やピオーネと合わせて旬のタイミングを見極めましょう。
地域によっても異なり、山形県や長野県、岡山県、では9月から10月頃に旬を迎えます。
九州の長崎県では旬の時期は遅くなり、12月に旬を迎えます。
産地 | 旬の時期 |
山形県 | 9月~10月頃 |
長野県 | 9月~10月頃 |
岡山県 | 9月~10月頃 |
長崎県 | 12月頃 |
地域によって旬の時期にズレが生じるのには、果実や土壌、剪定の管理が同じ品種でも、地域によって異なるため、旬の時期に差がでるのです。
その理由は、地域の気候や条件にあった開発を行っているためで、
名産地のシャインマスカットは糖度も高く、質の高いものが多いため、産地別の旬も確認しておきましょう。
旬の終わりの時期は、長い時は12月くらいまでスーパーや百貨店で並んでいることもあります。
価格も下がっていますが、品質は収穫から時間が経っている場合があるため、並んでいるのをよく見て選ぶようにしましょう。
シーズンの後半に入ってくると値段も下がってきますが、旬の最盛期8月下旬頃のシャインマスカットは甘さが強く、パリッとした皮を楽しむことができるので、一番美味しいシャインマスカットを味わいたいときは、旬の8月下旬頃に購入しましょう。
シャインマスカットの価格・値段
シャインマスカットは「2,000円~6,000円以上」が相場です。
高級でブランドのついたものになると1房10,000円以上になることもあります。
高級なフルーツとして定着しているシャインマスカットは、他のフルーツと比べても値段は高くなっています。
その理由は「誕生したてで生産者も少なく、需要に対して供給が少ないため」。
その美味しさから急速に広まったシャインマスカットは、まだまだ生産できる農園も少ないのが現状です。
安くお手軽な値段で手に入れるには?
自分へのちょっとしたご褒美に食べるのに5,000円以上のシャインマスカットはちょっと高いですよね。
近年では個人の農家でもネットショップを開設できるようになったため、「農家直送でオトクに購入することができます。」
農家から直送で購入するため、スーパーや百貨店などで購入するよりも鮮度が高く、新鮮なシャインマスカットを味わうことができます。
シャインマスカットの特徴
シャインマスカットの特徴として、「キレイな黄緑色の果皮」と「甘くパリッとした食感」があります。
巨峰やピオーネとは違う鮮やかなな見た目は、夏場のギフトとしても人気が高いのです。
また、他のぶどうと異なり「皮まで美味しく食べられる」点も人気の一つです。
なぜシャインマスカットは黄緑色?
ぶどう類の果皮の色を決めているのはポリフェノールの一種である「アントシアニン」です。
ピオーネや巨峰などの紫色のぶどうは、アントシアニンが豊富に含まれているため、紫色の果皮になります。
一方、シャインマスカットにはアントシアニンはあまり含まれていないため、黄緑色の果皮になるのです。
ポリフェノールを豊富に含んでいるぶどうの皮を、向いて食べる人もいれば、そのまま食べる人もいると思います。
ポリフェノールには動脈硬化の予防や美容にも効果的なため、出来ればそのまま食べるのがベストですね。
マスカット・オブ・アレキサンドリアとは
シャインマスカットの時期が近づいてくると、合わせて聞くようになるマスカット・オブ・アレキサンドリア。
マスカット・オブ・アレキサンドリアとは、エジプト原産のマスカットで、「種が無く、強い香り」が特徴です。
栽培の年月は明治11年から始まり、100年以上の長い年月をかけて今の温室栽培が確立し生産されています。
主に岡山県で栽培されているマスカット・オブ・アレキサンドリアは、5月~11月までの長期間で出荷が可能で、ハウス栽培のものは5月から8月の間で出荷されます。
シャインマスカットの有名な産地
岡山県
岡山県は全国的にみても、年間の降水量が少なく、雪も積もらない気候のため、シャインマスカットの栽培に適した環境です。
そんな晴れの多い環境から岡山県は「晴れの国」とも呼ばれています。
2010年には「晴王(はれおう)」と呼ばれる品種も誕生し、県内では積極的にシャインマスカットの栽培が進んでいます。
山形県
シャインマスカット生産量日本一の山梨県は、シャインマスカット以外のぶどうの栽培が盛んに行われています。ぶどうの一大産地として、毎年高品質なぶどうを栽培している山梨県は、他産地と比べても価格は高く、ブランドとして高い評価をうけています。
県内では、「ぶどうの管理講習会」が開かれたりと高品質栽培の強いこだわりが見えます。
長野県
古くからぶどうの栽培が行われている長野県では、特に長野県北部の中野市で栽培されています。
長野県の水はけのよい土地、日当たりの良い傾斜地、昼夜の寒暖差といった環境がぶどうの栽培に適しており、シャインマスカットの栽培を発展させてきました。
シャインマスカットの保存方法
常温保存する場合
冷暗所で保存しても数日しか保存できません。
【房ごと新聞紙で優しく包み、湿度の低い場所で保存】するのがオススメです。
保存する際に水で洗ってしまうと、傷みの原因となるため、水で洗う必要はありません。
冷蔵保存する場合
冷蔵で保存する場合も水で洗う必要はありません。
【密閉できる保存容器に重ならないように並べて保存】するのがオススメです。
キッチンペーパーで包んで保存すれば、3~5日程は保存することができます。
冷凍保存する場合
キッチンペーパーでしっかりと水を拭き取り保存します。
【保存容器に重ならないように並べて保存】するのがオススメです。
冷凍で保存する場合は、2~3週間程は保存することができます。
2023年はシャインマスカットが不作??
有名な生産産地である、山梨県や長野県の農家で、シャインマスカットの花が正常に咲かない「未開花症」の症状が出ているとニュースに取り上げられています。
「未開花症」になったシャインマスカットの実は、形が悪く、味も薄いため、市場に出回ることなく、干しぶどうなどの加工品の材料として利用されます。
シャインマスカットの生産はまだまだで、近年になってようやく確立された果物です。
農林水産省でも調査が続いています。