地震や台風、洪水など、自然災害は突然やってきます。災害に備えるためには、日頃から入念に準備をしておくことが大切です。
災害時に最も重要な備蓄品の一つが「水」です。水は飲料として使用するほかにも、料理や洗濯、トイレや入浴にいたるまで、様々な場面で必要になります。特に、飲料水が無いと脱水症状を起こし命に関わるため、普段からローリングストックの方法で水を確保しておくことは非常に大切です。
この記事では、飲料水のローリングストックに関する基本的な考え方と実践方法について詳しく解説します。この記事を読んで、万が一に備えましょう。
「ローリングストック」とは?
「ローリングストック」とは?
まず、「ローリングストック」という言葉についてご説明いたします。ローリングストックとは、日常生活で消費するものを少し多めに購入・定期的に補充し、古いものから消費していくことで、蓄える→消費する→補充することを繰り返しながら常に一定量の備蓄を保つ方法です。
「災害時にしか使わない特別なもの」だけを用意しておくのではなく、日常使いしているものを備蓄しておくことで、非常時にも慣れたもので対応することができ、安心につながります。
水のローリングストックでは、普段使いの飲料水を一定量備蓄しつつ、消費した分を買い足していくことで、災害時に必要な水を常に手元に置いておくことができます。
ローリングストックをするメリット
ローリングストックのメリットは、日常生活で消費しながら常に新鮮な備蓄品を確保できる点です。
無駄なく食材や水を管理でき、災害時にもすぐに使える安心感があります。定期的な補充により期限切れの心配が減り、費用やスペースを効率的に使えるため、家庭全体の防災対策が持続的に行えるのも大きな利点です。
飲料水の保存方法と必要量
水のローリングストックでは、まず飲料水をどのように保存し、利用するかを考えることが重要です。
災害発生からライフラインが復旧するまでの期間や、支援が来るまでの期間に備えて、最低3日~1週間×人数分の水や食品を家庭に備蓄していることが望ましいといわれています。
ペットボトル水の利用
市販のペットボトル水は、手軽に購入でき、保存期間が長いためローリングストックに最適です。また、避難する際の持ち出しの際にも便利です。
各家庭で一人当たり3日分、最低でも9リットル(1日3リットル)の水を確保しておくことが推奨されます。
- 空になったペットボトルは、災害時にも役立ちます。例えば、給水のための入れ物として活用できます。ペットボトルのフタに画びょうなどで複数の穴をあけ、ボトルに入れたぬるま湯を手で押し出すと、水量を調整できるシャワーのように使えて、節水になります。
ウォーターサーバーの活用
ウォーターサーバーを利用している家庭では、定期的に新しいボトルを補充することで、常に新鮮な水を確保できます。
災害時のためには、予備のボトルを最低2本以上備蓄しておくと安心です。
飲料水の保管場所
水のローリングストックでは、保管場所の選定も重要です。直射日光が当たらず、温度変化が少ない場所に保管することで、水の品質を保つことができます。
屋内の涼しい場所
品質を保ち安全に長期間保存するために、キッチンの収納スペースや廊下の棚など、涼しくて日光が当たらない場所を選びましょう。
収納の工夫
水のボトルは重いため、床に近い位置で保管することが安全です。また、収納スペースが限られている場合は、コンパクトな水の備蓄ボトルを利用することも検討しましょう。キャスター付きの容器に入れれば、持ち上げずとも移動が簡単にできて便利です。
持ち出しやすい場所にも
避難するときに持ち出す非常用袋や防災リュックの中にも飲料水は必要です。日常使いでも、玄関近くに置いておくとスムーズに持ち出すことができます。
飲料水の使用期限の確認と定期的な交換
ペットボトル水やウォーターサーバーのボトルには使用期限があります。ローリングストックでは、この使用期限を確認し、期限が切れる前に消費して新しい水を購入することが重要です。消費期限までの期間については各商品によって異なるので、それぞれ把握しておきましょう。
期限管理
カレンダーに消費期限や消費頻度から算出した次回の購入日を記入して、定期的にチェックすることで無駄なく水を使い切ることができます。スマートフォンのリマインダー機能を利用するのも効果的です。
古い水の消費
期限が近づいた水は、料理や飲み水として積極的に消費し、新しい水を備蓄に加えることでローリングストックを継続します。外出時に水分補給として飲んだり、パスタやスープ、コーヒー・お茶など、料理や飲み物を作る際に使用することで無駄なく消費しましょう。
災害時の水の使用方法
災害時は、限られた水資源をいかに効率よく活用するかということが、生存や生活の質を左右する重要な課題となります。飲料水や生活用水が不足する可能性が高いため、日常的な使い方とは異なる工夫が必要です。適切な知識を持ち、準備をしておくことで、災害時でも安心して生活を続けることができます。
飲用に
備蓄した水は、まず飲用として使用します。特に夏場や高温環境下では、水分補給は命に関わるため、1日3リットルを目安に、計画的に摂取しましょう。摂取した水分量を意識しておき、脱水による体調不良を防ぎましょう。
料理や衛生用水
飲み水を確保した後は、料理や簡単な衛生管理のために水を使用します。調理には少量の水で済むレシピを事前に確認しておくと役立ちます。
少量の水で調理をするポイント
- 野菜や麺類をゆでた後の水は、スープに活用できます。
- 少量の水でゆで卵を作るためには、鍋のふたや余熱を活用し、蒸すことで時短にも水の節約にもなります。
- 食材の水分を活用した無水調理でカレーやお鍋がおいしくできます。ふたをしっかり閉めて蒸気を逃さないことがポイントです。
ローリングストックを無理なく続けていくために
ローリングストックは続けていくことが大切です。ストレスなくローリングストックを続けていくための工夫をご紹介いたします。
水の補充方法を見直す
ストレスなくローリングストックを続けていくための工夫として、水を通信販売で購入することが挙げられます。メリットは以下の通りです。
自宅まで配送される利便性
重いミネラルウォーターを自宅まで届けてもらえるため、店舗での購入や運搬の手間が省けます。特に大量購入の場合、重労働を避けられるのは大きなメリットです。
価格の比較と割引
通販では、様々なショップの価格を簡単に比較でき、セールや定期購入による割引などの特典を利用しやすいです。まとめ買いでの割引や送料無料のサービスもあります。
多様な種類の選択肢
通販では、国内外の様々なブランドや種類のミネラルウォーターを選べるため、自分の好みや健康ニーズに合ったものを手軽に購入できます。
産地直送通販サイト「ご当地風土」では、豊かな自然を持つ熊本の地で育まれた「純熊本イオン天然水」を販売中です。環境省が制定する「全国の名水100選」最多選出の熊本県。水道水を地下水だけで賄えるという世界でも稀にみる“水の都”であるこの地に採水地があります。防災用にはもちろん、普段使いにもおすすめです。かわいいくまモンデザイン箱でお届けいたします。ぜひお試しくださいませ。
家族で共有する
水の必要量やストックの補充のペース、保管場所などを明確にし、規格化して家族で共有、また、ローリングストックで発生する作業を役割分担しましょう。そうすることで、一人一人の負担が減るほか、個人個人が役割を持つことで家族全員が自分事として捉えることができ、防災意識を高く持つことができます。また、補充を忘れることを防ぎます。
まとめ
水のローリングストックは、災害時において最も重要な備えの一つです。日常的に水を消費しながら備蓄を維持することで、常に新鮮で安全な水を手元に確保しておくことができます。この記事で紹介した方法を参考に、家族全員で安全・安心な備蓄を始めましょう。