馬刺しは日本の伝統的な珍味のひとつとして、多くの人々に親しまれています。その中でも「たてがみ」と呼ばれる部位は特に希少で、独特の風味と食感が魅力です。しかし、このたてがみがどの部位なのか、栄養価はどのようなものか、美味しく食べるためのコツなど、詳しく知らない方も多いのではないでしょうか。
この記事では、たてがみの部位や栄養素について解説し、さらにおすすめの美味しい食べ方やアレンジレシピまでご紹介します。馬刺し好きの方も、初めての方も、ぜひ参考にしてみてください!
たてがみってどこの部位?
「たてがみ」は、馬の首周りの部位にある脂肪の多い部分のことを指します。
馬刺しの中では白く美しい色合いと、滑らかな食感が特徴的で、この「たてがみ」は他の部位と比べて脂肪が多く、甘みのある味わいが楽しめる点で珍重されています。
たてがみの他にも、「こうね」「コーネ」、見た目から「白刺し」と呼ばれることもあり、脂の甘さと口どけの良さが楽しめるのがポイントです。
たてがみ部分は1頭の馬から約5kg程しか取れないため、非常に貴重です。そのため、馬刺しとして提供される際には高級品として扱われることが多く、珍味として楽しまれています。
たてがみの栄養価
馬肉はお肉の種類の中でも、安全性の高い食材として有名で生食が可能です。牛肉や豚肉と比較すると低カロリーで良質なタンパク質を豊富に含んでいます。
そんな馬肉の部位「たてがみ」には以下のような栄養素が含まれています。
- タンパク質
馬刺しのたてがみは、筋肉部分にあたる赤身部分に沿って伸びる筋繊維からなります。そのため、高品質のタンパク質が豊富に含まれています。 - 鉄分
馬肉には鉄分が豊富に含まれており、その中でもたてがみには多くの鉄分が含まれています。特に赤身部分と一緒に食べると効果的です。鉄分は、血液中のヘモグロビンの生成を助け、貧血予防やエネルギー代謝の向上に役立ちます。 - 亜鉛
たてがみには亜鉛が豊富に含まれています。亜鉛は、健康維持するサポートも期待されており、酵素の働きをサポートする役割も持ちます。 - ビタミンB群
たてがみにはビタミンB群のうち、特にビタミンB12が豊富に含まれています。ビタミンB12は、神経系の健康をサポートも期待されています。 - コレステロール
たてがみには、脂肪分も含まれています。そのため、過剰な摂取はコレステロール値の上昇につながる可能性があります。 - ゼラチン質
たてがみにはゼラチン質が豊富で、滑らかでとろける食感を生み出します。ゼラチン質は、消化をサポートする働きもあり、胃腸にやさしい栄養素です。 - コラーゲン
たてがみにはコラーゲンが多く含まれています。コラーゲンは肌のハリや弾力を保つために重要な成分で、若々しい肌を保つ助けになることが期待されることから、女性を中心に人気です。また、関節や骨の健康を支える役割もあります。
以上のように、馬刺しのたてがみには、タンパク質や鉄分、亜鉛、ビタミンB群などの栄養素が含まれています。しかし、コレステロールなどの脂肪分も含まれており、カロリーは100gあたり約750カロリーもあるため、適量でバランスよく摂取することで、健康的な食生活をサポートすることができます。
たてがみはどんな味!?
たてがみは脂分とゼラチン質で主に構成されているため、肉らしい味を想像してしまうと、そのギャップに驚くかもしれませんが、食感や脂の甘みがとても美味しい部位なんです!
たてがみの特徴として、「旨味の強さ」「脂の融点の低さ」「あっさりさ」があげられます。
たてがみ自体に旨味が強くあるため、脂の甘みと一緒に楽しむことができます。
また、馬の脂の融点は他の肉の融点よりも低いため、口の中の体温で脂が柔らかく溶けます。
脂自体も肉の脂よりも、魚の脂に似ているため非常にあっさりとしています。
そのままでも美味しいですが、赤身肉の旨味と一緒に重ねて食べるのがオススメです!
赤身肉の旨味とたてがみの脂の甘みで、霜降り肉をたべているかのような味わいを楽しむことができます。
たてがみのおいしい食べ方
そのままでも十分に美味しいたてがみですが、ほとんどが刺身として生で食べられています。
そのまま刺身で
本場熊本県でもほとんどが刺身として食べることが多いです。
たてがみの脂の甘みをダイレクトに味わいましょう!
タレには、九州特有の甘い醬油が使われます。馬刺しと一緒にタレも同封されている場合が多いですが、お手元にない場合は甘めの醬油と一緒にいただくのオススメします!
簡単アレンジレシピ
たてがみは、脂の甘みと滑らかな食感が特徴の部位なので、他の食材と組み合わせたアレンジ料理でも美味しく楽しめます。
たてがみユッケ
たてがみの脂の甘さと、タレのピリ辛が絶妙にマッチする一品です。卵黄を絡めるとさらにまろやかな味わいになります。
材料
・たてがみ:100g
・卵黄:1個
・細ねぎ:小さじ1(小口切り)
・白ごま:小さじ1
・ユッケのタレ:
ごま油:小さじ1
醤油:小さじ2
コチュジャン:小さじ1/2
すりおろしにんにく:少々
砂糖:少々(好みで調整)
作り方
- たてがみを細切りにして器に盛ります。
- 卵黄を中央にのせ、細ねぎとゴマを散らします。
- ユッケのタレをすべて混ぜ合わせ、たてがみにかけて完成です。
たてがみと赤身のミルフィーユ
たてがみの脂と赤身のさっぱり感が一度に楽しめる贅沢なミルフィーユです。見た目も華やかなので、特別な日の一品にぴったりです。
材料
・たてがみ:50g(薄切りにカット)
・赤身の馬刺し:50g(薄切りにカット)
・わさび醤油:
醤油:適量
わさび:適量(好みで)
作り方
- たてがみと赤身を交互に重ねて層を作ります。
- 一口大にカットし、混ぜ合わせたわさび醤油を添えていただきます。
たてがみとアボカドの和え物
クリーミーなアボカドとたてがみの甘みがよく合い、ポン酢の酸味でさっぱりと食べやすく仕上がります。
材料
・たてがみ:50g(食べやすい大きさにカット)
・アボカド:1/2個(食べやすい大きさにカット)
・ポン酢:大さじ1
・刻みのり:小さじ1
・細ねぎ:小さじ1(小口切り)
作り方
- たてがみを薄切りにし、アボカドも同じ大きさに切ります。
- ポン酢で和え、刻みのりと細ねぎを散らし完成です。
まとめ
世界的に見ても馬肉を生で食べる文化は珍しく、日本特有の食文化です。
馬刺しの中でもたてがみは、希少で珍しく、特有の甘みや柔らかな食感から、多くの馬刺しファンに愛される特別な部位です。
栄養面でもコラーゲンや鉄分などが含まれており、体に嬉しい要素が詰まっています。今回ご紹介したアレンジレシピで、たてがみの新たな魅力を楽しんでみてはいかがでしょうか?一度味わうとやみつきになる「たてがみ」の美味しさを、ぜひいろいろな食べ方でお試しください。たてがみの美味しさが、皆さんの食卓に新しい彩りを添えられることを願っています。
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