ステーキは、特別な日や贅沢なディナーにぴったりの料理です。特に黒毛和牛サーロインは、肉質の柔らかさと風味の豊かさで知られ、家庭でも簡単に調理できます。今回は、黒毛和牛サーロインステーキの特徴や調理法、おいしい食べ方まで詳しく解説します。これを読めば、家庭でプロの味を再現できること間違いなしです。
黒毛和牛サーロインの特徴
黒毛和牛とは
黒毛和牛は日本国内で飼育される和牛の一種です。在来種と欧州系の交雑によって、1900年代初頭から改良が進められ黒毛和牛(黒毛和種)と名称が決定したのは1944年(昭和19年)。肉質は世界の牛肉の中においても世界トップクラスと言われており、筋繊維が細く、脂肪沈着は密(=サシが多い)という特徴があり、柔らかい食感と肉汁感あふれるジューシーな味わいを楽しむことができます。国際的にもその価値は高いため海外でも愛され、Japanese Blackと呼ばれています。
サーロインとは
サーロインとは、牛肉の部位の一つで、腰から背中にかけて位置する部分を指します。具体的には、リブロースの後ろからヒレ肉の前までの間にある部位です。この部位は非常に柔らかく、適度な霜降りがあり、風味豊かでジューシーな肉質が特徴です。
サーロインの「ロイン (loin)」は、牛の腰の部分の肉を指します。「サー (sir)」については、一説によると、サーロインを使った牛肉料理を食べた英国王が、その美味しさに感激し、ナイトの称号である「サー」を与えたことに由来するとされています。それほどまでに、この部位の美味しさは定評があります。
サーロインはそのままステーキとして調理されることが多く、塩・胡椒でシンプルに味付けしてグリルするのが一般的です。また、ローストビーフにする場合は、低温でじっくりと焼き上げることで、その柔らかさと風味を最大限に引き出すことができます。
ステーキを焼く前の下ごしらえのコツ
ステーキを焼き始める前に下準備をしっかりすることが、スムーズにおいしく焼くことができるコツです。
肉を常温に戻す
肉が3センチ以上と分厚い場合は、冷蔵庫から取り出し30分から1時間ほど常温に戻します。これにより、肉の内部と表面の温度差を小さくすることができ、均一に火が通りやすくなります。水分が出た場合は軽く拭き取ります。
筋切りをする
薄い形状のステーキは、焼いているうちに反り返ることがあります。脂身と赤身の間に切り込みをいくつか入れることで防ぐことができます。
塩コショウを振る
両面にしっかりと塩コショウを振ります。塩は肉の風味を引き出し、コショウは香りを添えます。焼く直前に振るのがコツです。肉から、旨味成分が溶けた水分が出てしまうことを防ぎます。
オイルマリネ
黒毛和牛サーロインをオリーブオイルで軽くマリネすることで、焼いた時の風味がさらに増します。オイルにローズマリーやガーリックを加えて一緒にマリネするのも、香りが華やかになりおすすめです。
焼くための調理器具
・フライパン
厚手の鉄製フライパンが最適です。これらのパンは均一に熱が伝わりやすく、熱を保持しやすいのでステーキを美しく焼き上げます。
・グリル
炭火や木炭グリルを使用すると、ステーキにスモーキーな香りが付与され、独特の風味が楽しめます。キャンプのごはんやBBQの時など、野外での調理にはグリルが大活躍します。
ステーキの焼き方のポイント
基本の焼き方
今回は手軽に焼けるフライパンでの調理をご紹介いたします。
①予熱
フライパンやグリルをしっかり予熱します。十分に熱せられていないと、ステーキが均一に焼けず、風味が損なわれます。
②油をひく
フライパンにオリーブオイルをひきます。オイルは薄く引けば焼き加減の調節がしやすく、多めに入れると揚げ焼きのようになり表面が香ばしく仕上がります。多めに入れる場合は油跳ねに注意しましょう。グリルの場合は、網に油を塗っておきます。
③焼き始め
ステーキをフライパンやグリルに置き、中火で焼きます。
④焼き加減
焼き加減を確認しながら、レアなら片面2~3分、ミディアムなら片面4~5分、ウェルダンなら片面6~7分を目安に焼いていきます。(焼き加減の名称の詳細は下記に記載)表面は焼き色がつくまでこんがりと焼くと香ばしくなります。
⑤休ませる
焼き上がったステーキをアルミホイルで包み、約5分間休ませます。これにより、肉汁が全体に行き渡り、ジューシーな仕上がりになります。
ステーキの焼き加減
ステーキの焼き加減を確認するために、タッチテストを覚えましょう。指で肉を軽く押して、その弾力で焼き加減を確認します。肉が柔らかければレア、やや固ければミディアム、しっかり固ければウェルダンです。
手でOKマークを作って、親指とそれぞれの指を合わせた時の母指球(親指の付け根の下の盛り上がった部分)の硬さで肉の焼き具合を判断する方法もあります。見た目ではわかりにくい肉の内部の焼き具合が簡単にわかるので、ぜひ試してみてください。
レア
肉の中心が赤く、表面が軽く焼けている状態。(親指と人差し指を合わせた時の硬さ)
ミディアムレア
肉の中心がやや赤く、表面がしっかり焼けている状態。(親指と中指を合わせた時の硬さ)
ミディアム
肉の中心がピンク色で、全体がしっかり焼けている状態。(親指と薬指を合わせた時の硬さ)
ミディアムウェル
肉の中心が薄いピンク色で、ほぼ全体が焼けている状態。(ミディアムとウェルダンの間の硬さ)
ウェルダン
肉の中心までしっかり火が通り、全体がよく焼けている状態。(親指と小指を合わせた時の硬さ)
ステーキに合うソースと付け合わせ
ソースの作り方
ステーキをさらに美味しくするための簡単なソースのレシピを紹介します。塩コショウで味付けしたステーキはそのまま食べても素材のおいしさを十分に堪能できますが、ソースを用意することで、おいしさのバリエーションが広がります。洋風・和風それぞれのソースをいくつか用意して食べ比べてみるのも楽しいですね。
ガーリックバターソース
材料: バター50g、にんにく2片、パセリ適量、塩適量
作り方: バターを溶かし、みじん切りにしたにんにくを炒めます。パセリを加え、塩で味を整えます。
赤ワインソース
材料: 赤ワイン100ml、バルサミコ酢大さじ2、バター50g、塩適量、こしょう適量
作り方: フライパンに赤ワインとバルサミコ酢を入れ、半量になるまで煮詰めます。バターを加えて溶かし、塩こしょうで味を整えます。
和風おろしポン酢ソース
材料: 大根おろし100g、ポン酢100ml、ネギ適量
作り方: 大根おろしにポン酢を混ぜ、ネギを散らします。ステーキに添えてどうぞ。
おすすめの付け合わせ
焼き野菜
パプリカ、ズッキーニ、アスパラガスなどを一緒に焼いて添えます。カラフルな野菜は焼き目をつけると香ばしくなり、写真にも映えます。
マッシュポテト
クリーミーなマッシュポテトはステーキにぴったりです。濃厚な味わいがやみつきに!
グリルガーリック
にんにくを丸ごとグリルして添えると、風味が増します。フォークでつぶしてステーキに乗せれば、さらに香りが立ち、食欲がそそられること間違いなし!フライドガーリックもステーキとの相性は抜群です。
当店おすすめの黒毛和牛ステーキセットをご紹介
ご当地風土では、黒毛和牛サーロインが入ったステーキセットを販売中!
ヒレステーキとサーロインステーキのそれぞれの味わいを堪能できます。商品ページには、さらに詳しくお肉のおいしさをお伝えしているので、ご覧くださいませ。
とろける味わいのジューシーな黒毛和牛をぜひご賞味ください。
まとめ
今回は黒毛和牛のサーロインステーキについて解説しました。香ばしく焼いたステーキをほおばる、贅沢な時間が家庭で再現できるのは素晴らしいですね。自分好みの焼き加減を見つけたり、新しいソースを開発したりと、調理時間も楽しめそうです。柔らかく、味わい深い黒毛和牛のサーロインステーキをご家庭でも美味しく食べるための工夫を、ぜひお試しください。