【金柑の旬と栄養素】産地別・ブランド別の特徴と人気レシピを徹底紹介!

甘露煮やジャムなどに大人気の金柑。生で皮ごと食べられるうえ、栄養価が高いのも魅力です。今回は、金柑の旬や栄養素、食べごろの時期に加え、産地やブランド品種別の特徴を徹底解説し、手軽にできるおすすめレシピもご紹介します。

金柑とは

金柑の画像

金柑は、ミカン科キンカン属に分類される果物で、中国が原産です。日本には古くから伝わり、特に江戸時代には薬用植物として広く利用されてきました。ビタミンCが豊富で、冬場の健康維持に役立つとされ、風邪予防に取り入れられることが多かったようです。のどに優しい果実として、風邪の季節には重宝され、特に甘露煮やジャムなどに加工されて親しまれてきました。

このように、栄養価の高い金柑は、今日でも健康管理の一環として日々の食事に取り入れられています。

金柑の食べ方は皮ごと食べるって本当?

金柑は他の柑橘類と違って、生のままでも皮ごと食べるのが一般的な果物です。最初は抵抗がある方も多いかもしれませんが、柔らかく苦みも少ないので皮ごと食べることでプチっとした食感を楽しむことができます。金柑の栄養はこの皮にたくさん詰まっているため、苦手な方は皮ごとジャムや甘露煮にアレンジしてお楽しみください。

金柑の栄養素

金柑にはビタミンCやクエン酸が豊富に含まれており、免疫力の維持や疲労回復のサポートが期待されています。また、金柑の果皮に含まれる成分が消化をサポートし、食欲増進にも役立つ可能性があります。そのため、風邪の予防や胃腸の健康を保つための薬として、煮てシロップにしたり、お茶にして飲んだりする方法で用いられていました。

江戸時代の薬草としての金柑は、現代でものどのケアに利用され、金柑の蜂蜜漬けや金柑シロップが特に人気です。

金柑の人気ブランド5選!旬の時期をご紹介

金柑が美味しい旬の時期は冬です。金柑はハウス栽培のものと露地栽培のものがあり、ハウス栽培のものだと11月頃~、露地ものだと1月の半ばごろから出荷されます。健康維持の効果が期待される金柑は冬にピッタリの果物です。

金柑の画像

たまたま

宮崎県のブランド金柑で、ハウス栽培で育った秀品の金柑を糖度・サイズともに基準をクリアした優れものです。「たまたま」という名前の由来は、”たまたま偶然”という希少性のところからきているそうです。旬の時期は1月中旬~3月です。

たまたまエクセレント

たまたまエクセレントも宮崎県のブランド金柑です。たまたまよりも、より甘みが強くなめらかな口当たりです。収穫量が全体の2~3%ととても少なく、人気も高いため旬の時期になると毎年すぐに完売してしまいます。旬の時期は、たまたまと同じ1月中旬~3月です。

春姫

鹿児島県のJA南さつまのブランド金柑で、ほかの金柑に比べて酸味に特徴があります。糖度16度以上という十分な甘さに加えて程よい酸味があることで、甘酸っぱさが人気の金柑です。旬は1月下旬~3月上旬頃です。

夢小町

熊本県のJA鹿本のブランド金柑で、果実は大玉で、糖度が18度以上の高糖度です!その大きさと甘さから食べ応え満点です。甘くて大きい1玉を作るため、摘果してよい実だけを残す栽培方法が取り入れられています。旬は1月~3月です。

いりき

鹿児島県薩摩川内市入来町の特産品です。糖度は14度以上で旬は1月~2月です。ハウス栽培で作られており、大玉で柔らかいのが特徴です。旬は12月~2月の終わり頃までです。

金柑の主な産地

金柑の産地

宮崎県

金柑の生産量第1位は宮崎県です。生産量はだんとつトップで日本の金柑の7割は宮崎県産が占めています。宮崎の金柑ブランドには「たまたま」や「たまたまエクセレント」と呼ばれるプレミアム金柑があります。どちらも完熟きんかんの中から選りすぐりのものを集めたブランドで人気が高く、毎年すぐに完売してしまうほどの人気を誇っています。

鹿児島県

金柑の生産量第2位は鹿児島県です。鹿児島には「きんかん春姫」と呼ばれるブランドがあり、ハウス栽培で糖度16度以上の甘さと程よい酸味で人気の高いフルーツです。他にも鹿児島では紅甘夏やマンゴーなどのフルーツの栽培が盛んです。

熊本県

生産量第3位は熊本県です。熊本県にもブランド金柑があり「夢小町」と呼ばれています。夢小町は、JA鹿本のブランドで、ハウス栽培&こだわりの栽培方法で作られた金柑のうち、糖度18度以上のものを集めています。熊本県ではほかにもスイカやミカンなどの栽培が盛んです。

旬は1月~3月!旬の金柑をたのしむレシピ!

金柑の甘露煮

甘く煮詰めて保存がきくため、お茶請けやデザートとして楽しめます。

材料

金柑:200g

砂糖:100g

水:少量

はちみつ(お好みで):大さじ1

金柑の甘露煮

作り方

  1. 金柑をよく洗い、ヘタを取って、半分に切ります。種を取り除きましょう。
  2. 鍋に水を入れ、金柑を加えて中火にかけます。沸騰したら砂糖を加えて弱火にし、30分ほど煮込みます。
  3. 仕上げにお好みで蜂蜜を加え、少し煮詰めて完成です。

金柑ジャム

パンやヨーグルトに合う甘酸っぱいジャムです。

材料

金柑:300g

砂糖:150g

レモン汁:大さじ1

金柑ジャム

作り方

  1. 金柑をよく洗い、半分に切って種を取り除きます。
  2. 金柑をみじん切りにし、鍋に入れます。砂糖とレモン汁を加え、弱火で煮込みます。
  3. とろみが出るまで、20〜30分ほど煮詰めて完成です。

金柑の蜂蜜漬け

健康維持のサポートも期待される蜂蜜漬けは、そのまま食べたり、お湯に溶かして飲むのもおすすめです。

材料

金柑:200g

はちみつ:適量

作り方

  1. 金柑を洗ってヘタを取り、半分に切って種を取り除きます。
  2. 煮沸消毒した瓶に金柑を入れ、はちみつをひたひたになるまで注ぎます。
  3. 冷蔵庫で1日以上置くと、金柑の風味がはちみつに移り、食べごろになります。

まとめ

金柑の画像

金柑は、その爽やかな甘みと酸味、栄養豊富な点が魅力の果物で、プチっとはじける皮の食感とじゅわっとあふれる甘い果汁が楽しめます。そのまま食べるだけではなく、料理に取り入れて、季節の変わり目も健やかに過ごしましょう。

また、旬の時期にはスーパーで手軽に購入できるほか、産地の農家さんから直接お取り寄せも可能です。是非美味しい金柑で栄養補給してみませんか?

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