干菓子の種類
金平糖
金平糖とは、砂糖と下味のついた水分を原料にした、表面に凹凸状の突起をもつ小球形の和菓子です。 やさしい甘さのかわいいお菓子。カラフルな見た目に加えて、口の中で溶ける軽やかな食感が魅力で、子どもから大人まで幅広い世代に親しまれています。カステラ・有平糖などとともに南蛮菓子としてポルトガルから九州や西日本へ伝えられたとされます。
千歳飴
千歳飴は同じ大きさの紅白の飴が2つセットで袋に入れられているものです。 紅白の2色は、縁起の良いカラーとして知られており、見た目にもおめでたい印象を与えます。千歳(ちとせ)」という言葉には「千年」「長い年月」の意味があります。また、千歳飴の細長い形状や、引っ張るとどこまでも伸ばせる性質から「細く長く」「長寿」が連想され、千歳飴には「細く長く粘り強く、いつまでも健康で長生きしてほしい」という意味が込められています。
煎餅
煎餅(せんべい)は、小麦粉や米粉など穀物の粉を練り、薄く伸ばして焼き上げた米菓。現在日本では、うるち米で作ったものを煎餅と呼んでいます。なお、煎餅と似たようなお菓子で「おかき」や「あられ」がありますが、これらはもち米から作られており、煎餅とは原料が異なります。
あられ
もち米を原料とし、小さく切って火であぶったカリカリのお菓子です。おかきとの明確な違いは大きさです。一般的には5センチ以上をおかきと呼び、それ未満はあられに分類されると言われています。名前の由来は、鍋でいる音や形が空から降ってくるあられに似ているという説が有力です。
八つ橋
上新粉(米粉)、砂糖、ニッキを混ぜた生地を三角形に折り、粒餡を包んだ京都発祥の菓子です。生地を薄く焼き上げた堅焼き煎餅が元でその後、焼かずに蒸し上げた「生八つ橋」が生まれました。
落雁
落雁は固めて作るため口に入れた瞬間はカリッとした硬い食感ですが次第にフワッと溶け、甘さが広がっていきます。お盆のお供え物として利用される印象が強いかもしれませんが、正月やひな祭り・クリスマスなどにちなんだ落雁もあり、さまざまな行事で幅広く活躍する和菓子です。季節の草花を表現した形も良く知られています。
節分豆
節分(2月3日)には、「鬼は外、福は内」と豆(いった大豆)をまいて、邪気を祓った後に、年齢の数だけ豆を食べて、1年間の幸せを祈ると言われています。 これは、米と同じエネルギー源で霊力を持つとされる豆をまくことで、病や災いを祓い、更にその豆を食べることで力をいただけると考えられたからです。
おのろけ豆
醤油と海苔の風味が香ばしい厚めの衣でピーナッツを包んだ、昔から親しまれてきて定番の豆菓子です。
胡麻団子
もっちりとした食感と油で揚げた香ばしい風味が魅力の中華菓子として人気があります。白玉粉を主成分とした生地に餡子を包み込み、その表面にごまをまぶして揚げた一品です。”ごま団子”はその名前が示すように、ごまをまぶした和菓子であり、その起源は江戸時代にさかのぼるとされています。その形状から「円満・繁栄」の象徴とされており、今でも慶事や節分など様々な行事に使用されてきました。
かりんとう
かりんとうは”小麦粉に砂糖を加え油で揚げ、外側に煮溶かした黒砂糖や白砂糖をかけた”お菓子です。
芋けんぴ
芋けんぴとは、さつまいもを細長く切って油で揚げ、砂糖蜜を絡めた高知県の名物菓子です。 そもそも「けんぴ」とは、平安時代から土佐に伝わる干菓子のことで、小麦粉・砂糖・水を加えてこねた生地を棒状にして焼いた菓子のことをいいます。
半生菓子の種類
石衣
あんに水あめを加えて練り、小さくまるめ、すりみつで白い衣をかけたものです。形は1個が一口大の大きさで、丸いものから小判形に丸めたものまであります。透き通った白い糖衣を通して見える、餡の色が美しく映し出されているのが特徴です。糖衣は、薄く延ばして丁寧に作られるほど餡玉の小豆色がより上品な色に見えます。餡の品質や形、すり蜜のかかり方などによって上菓子風、もしくは駄菓子にもなります。
ぜんざい
ぜんざいの語源は諸説ありますが、日本では、室町時代にぜんざいを初めて食べた僧侶が、あまりの美味しさに「善哉(よきかな)」と言ったことが始まりと言われています。これを音読みするようになり、現在の「ぜんざい」に至ったとされています。見た目はおしること似ていますが、豆の形がしっかり残っているのがポイント。一般的には汁が少なく、小豆を砂糖で甘く煮て作ります。
最中
最中は、贈答用として活用しやすい和菓子です。最中の皮は、もち米を薄く伸ばした生地を型に入れて餡を包んで作ります。縁起物を型取った最中は、お祝い事に喜ばれる和菓子のひとつです。
州浜
州浜とは浜辺と入り江の姿をあらわしたものです。大豆、青豆を煎ってひいた州浜粉に砂糖と水あめを加えてよく練り、切り口が州浜形になるように細工します。大豆だけを使った黄色い州浜と、青豆の緑と大豆の黄色を染め分けた州浜があります。
桃山
白あんに砂糖、卵黄を入れ焼き上げたお菓子は卵黄の風味としっとりとした口どけの良さが特徴です。
見た目は卵の黄身によって黄色い生地となります。ただし、黄身餡自体を焼いており、外皮はありません。桃山饅頭は、京都の伏見城(桃山御殿)の瓦模様が語源となっていると言われています。また江戸最後の徳川慶喜将軍が、愛した和菓子としても知られています。
草紙
草紙とは、昔の冊子で和紙を和綴じで製本した書物のことからきていると言われています。 虎の皮の模様のように焼いた生地に大納言小豆の鹿の子をたっぷり入れた羊羹をサンドしたものです。
錦玉羹
「錦玉羹(きんぎょくかん)」とは、寒天と水を煮溶かし、砂糖を加え型に流し入れて固めたものです。透明な美しさを生かし、異なる色のものを合わせたり、練り切りやあんで作ったあゆ・金魚などの風物やみつ漬けのあずきなどを中に入れたりします。夏の情緒をあらわしていて目にも涼やかな、夏の代表菓子です。
きびだんご
もち米の粉に砂糖と水飴を混ぜて求肥を作り、平らな円形に仕上げて黍(きび)の粉で風味づけしたら完成です。日持ちするきびだんごは、発祥地である岡山の定番みやげとしても人気です。上品な優しい甘さと柔らかい食感が幅広い層に支持されています。
甘納豆
コロっと一口サイズの「甘納豆」。豆を砂糖で甘く煮た後、しばらく乾燥させ砂糖をまぶして作ります。江戸後期に日本橋で作られたのが始まりです。甘納豆の原材料は小豆、えんどう豆、いんげんまめ、そらまめなど種類も豊富で、栗やさつまいもを使ったものもあります。種類によって味わいが変わるため、食感や色味の違いを楽しめるのも魅力のひとつです。
生菓子の種類
おはぎ
「おはぎ」の名前は、小豆餡の様子を秋の彼岸の時期に咲く小ぶりで細長い萩の花に見立てたことからきています。 おはぎとぼたもちの違いは、秋のお彼岸だと「おはぎ」、春のお彼岸なら「ぼたもち」とお供えする時期によって呼び方が異なるだけです。
大福
大福とは、小豆でできた餡を餅で包んだ和菓子の一種です。江戸時代に庶民の食べ物として親しまれていて、当時の名称では、「腹太」や「大腹」と呼ばれていました。つまりは、腹持ちが良いという意味が込められていたのです。
団子
和菓子の定番「団子」は生菓子の蒸し物に分類されるお菓子。団子は穀物の粉に水や湯を加えて丸め、蒸したり揚げたり茹でたりして作ります。代表的なのがみたらし団子や三色団子、他にも夜空に輝く月への供え物として扱う月見団子は古代から続く風習の和菓子です。
饅頭
饅頭は、小麦粉などを練って作った皮で小豆餡などの具を包み、蒸した菓子のことです。中国で禅を学んでいた日本人の仏教憎が日本に連れてきた中国人が日本で初となる饅頭を作ったといわれています。
ういろう
ういろうは米粉などに砂糖と水を混ぜて蒸しあげた和菓子です。羊羹に似た見た目をしていますが、食感はもっちりとしており、甘さも控えめです。地域によっては使用する材料が違いますが、基本的には米粉に砂糖と湯水を練った生地を、蒸篭(せいろ)で蒸して作ります。また、小豆や抹茶、季節の果物などを加えたさまざまな味のバリエーションが楽しめるのもういろうの特徴です。
どら焼き
やや膨らんだ円盤状のカステラ風生地2枚に、小豆餡を挟み込んだ和菓子で幅広い年齢層に好まれる定番のどらやき。どら焼きの名は形が打楽器の銅鑼(どら)に似ていることからついたという説が有力です。
金つば
「きんつば」とは、餡のまわりに生地をつけて焼いた四角い和菓子です。もとは大阪で「銀鍔」と呼ばており、日本刀の持ち手部分”鍔(つば)”をイメージした丸く平たい形をしたお菓子でした。京都から江戸に伝わった際に縁起を担いで金鍔となり、また、庶民に親しまれていくなかで四角い形に変化したといわれています。
カステラ
ポルトガルから伝わりましたが、今や和風のお菓子となっていることから和菓子として扱われています。カステラという名称はスペインのカスティーリャ王国が由来だそう。カステラはバターを使わず、卵や砂糖、小麦粉などを混ぜた生地をオーブンで焼いて作るスポンジケーキの一種。砂糖やザラメによる上品な甘さと、しっとり柔らかい食感が特徴的な和菓子です。
本番・長崎県からお取り寄せ
長崎 切り落としカステラ
羊羹
羊羹は、寒天の量によって呼び名が異なる和菓子です。寒天の量が多いと練り羊羹、寒天の量が少ないと水羊羹と呼びます。練り羊羹は食感がねっとりしており、水羊羹はツルッとした食感で夏に好まれる羊羹です。羊羹は水分量によって分類が変わり、水分が少ないと半生菓子に、水分が多いと生菓子に分類されます。
錦玉羹
寒天と水を煮溶かし砂糖を加えて煮詰めた液を冷やし固めたもので寒天のお菓子の事です。糖度を高くすることであのクリスタルのような輝き、透明感が現れます。
練り切り
練り切りは、白あんに求肥や山芋をつなぎとして加え、練り上げて作ります。四季折々の自然を色や形で表現するのが、練り切りの特徴です。こなしは、白あんに小麦粉などを加えた生地を蒸し、揉み上げて作るため、練り切りとは製法が異なる和菓子です。
こなし
白あんに小麦粉、上用粉、上白糖などを入れて蒸しあげてから、手にシロップをつけてこねていきます。このこねる→こなすからきています。食感がもちもちして練り切りよりも固いのが特徴です。
練り切りと似たような見た目ですが全てあんでできている練り切りとは味わいも違います。
求肥
「ぎゅうひ」と読み、もち粉や白玉粉に水飴や水や砂糖を練りながら作られる和菓子を指す言葉です。ほのかな甘みとモチモチとした弾力を感じられる食感が特徴で時間が経っても硬くなりません。お餅との違いは「求肥」は製造過程で砂糖を加えるところです。そのため、お餅とは違いそのままでも強い甘みが感じられます。
餡ドーナツ
子どもの大好物「あんドーナツ」は生菓子の揚げ物に該当します。小麦粉に水・砂糖・バター・卵などを混ぜた生地で甘い餡を包み、油で揚げたお菓子。あんドーナツはいわば餡を使った日本風の揚げ菓子なのです。小さくまるっとした見た目もまたかわいらしくて、つい口に運んでしまいたくなります。包み込まれる餡は小倉餡のほか、粒餡(つぶあん)やこし餡(こしあん)、白餡など種類も豊富です。
揚げ月餅
月餅は元々は月を祝う儀式で供された中国から来た甘味で、外皮はもちもちとした食感で、内側にはあんこや抹茶など様々な味が隠れています。中国の象徴的な焼き菓子であり、特に中秋の名月を祝う際に欠かせない存在です。月を象徴するその形と共に、家族の団欒や神々への敬意、収穫への感謝を込めた祝福の意味を持ちます。