夏の代名詞として有名なスイカ!スイカは生産地ごとに旬の時期が異なり、九州から東北へとリレーをしていくフルーツです。また、スイカと聞くと丸くて大きくて赤いイメージですが、最近では小玉スイカや黄色いスイカなど、サイズや味の異なる品種が増えてきました。どうせなら美味しいスイカが食べたいですよね。そこで今回は、スイカの旬だけでなく種類からおすすめの食べ方まで徹底解説します!
スイカとは
スイカは、ウリ科に属する夏を代表するフルーツ。みずみずしくジューシーでシャキシャキとした食感の果肉が特徴です。
赤いスイカが一般的ですが、近年では「クリームスイカ」と呼ばれる黄色のスイカや「サマーオレンジ」と呼ばれるオレンジのスイカなど様々な種類のものがあります。
スイカは野菜
スイカはメロンやキュウリと同じウリ科の植物。一般的に糖度が10度ほどで甘みがしっかりとあるので夏の果物だと思われがちですが、農林水産省によるとスイカは野菜としての取り扱いであることが分かります。
スイカのサイズ
スイカは一般的には1玉の重さが4.5㎏~5㎏ほどで、3~4人で分けるのにちょうどいいくらいの大きさです。中には1玉7㎏越えのジャンボ級のすいかもあり、その立派さには子供だけでなく大人も思わず興奮するはず。
また、最近はやりの小玉スイカだと1玉1.5㎏ほどの重さで、切らなくても冷蔵庫にまるごと1玉入る大きさなので1人暮らしの方にぴったりのサイズ感です。
スイカの種類
厳選!スイカの人気品種3選
品種①ひとりじめ
スイカの中でも人気が高く、全国的に栽培されている品種のひとつです。小玉スイカで「独り占めしてほしい」という開発者の想いからこの名前が付けられました。
糖度は平均して12度とスイカの中でも高く、甘くてジューシー。種が少なく果肉が柔らかいため食べやすいので人気が高いです。
品種②ルナピエナ
高知県夜須町のブランドスイカで、スイカの中でも比較的新しい品種で、丸くて直径20~25㎝と小ぶりなサイズ感が特徴です。
糖度が高いので甘みが強く、果肉が柔らかく食べたときの口当たりがよいので食べやすいです。水分量が多いため夏の暑い日にぴったり。
ちなみに、ルナピエナという名前はイタリア語でルナ=月、ピエナ=満ちるという意味があり、「満月」を意味しています
品種③植木スイカ
日本一のスイカの名産地である熊本県の植木地方のスイカです。一般的に5月頃から出荷が始まるスイカですが、植木スイカは5月頃には出荷のピークを迎えるほど一番早く旬を迎えます。
熊本県は20年連続生産量1位を誇り、非常にスイカ栽培の歴史が古い地域です。そのため生産量だけでなく、腕利きの農家さんが多くいらっしゃいます。
スイカの旬はいつ?美味しいタイミングは?
すいかは地域によって美味しい時期・タイミングが異なります。九州をスタートとして、時期を追うごとに東日本のほうに推移していくため、リレーのように美味しいタイミングが移り変わります。
今回は美味しく食べられるタイミングと、地域ごとのすいかの美味しいタイミング、季節ごとのすいかの旬についてもご紹介します
タイミング:なるべく早く食べましょう
すいかはメロンのように、時間を置いて追熟させたほうが美味しく思われがちですが、すいかは追熟しないので、できるだけ早く食べるのをオススメします。新鮮な内にお召し上がりください。
切り方:最初は網目に対して垂直に
すいかは、真ん中の部分が最も甘いので、切る際は真ん中が均等に分かれるようにカットしましょう。
また、種を被せるようにカットすれば、種を目視しやすく取り除きやすくなります。
すいかの種は縞模様の方向に一列に並ぶ傾向があります。横半分に切った切断面から見える種の位置を目安に放射状に切ることで、断面に種が並び取りやすくなります。
1.網目に対して垂直にカットする
【Point!】 網目に対して垂直に切ることで、種のある位置を見やすくすることができます。
2.種を被せるようにカットする
【Point!】中心部分が最も甘いため、放射能状にカットすることで均等に切り分けることができます。
すいかリレー:熊本県(スタート)
熊本県はすいかの一大産地で、生産量も日本一を誇ります。
熊本県のすいかは5月頃が一番美味しいタイミングで、九州特有の温暖な気候と1000箇所以上の湧水がある水環境に恵まれています。そんな恵まれた環境で栽培されたすいかは、十分な糖度をもっています。
すいかリレー:長崎県
長崎県で主に栽培されているすいかは、小玉すいかです。5月中旬頃からが美味しいタイミングで、一般的なすいかよりも直径が一回り程小さい小ぶりなすいかで、冷蔵庫に入れて保存しやすい点や、一人暮らしの方に人気のすいかです。
果実は小さいものの、しっかりとした甘さと果汁を持っているため、贈答用としても人気があります。
すいかリレー:鳥取県
鳥取県で栽培されるすいかは、主に6月頃が最も美味しいタイミングです。鳥取県のすいかの代表に「大栄西瓜」があります。大山の裾野に広がる黒土を利用して栽培されるすいかで、大玉な果実と厚い果皮が特徴です。厚い果皮のおかげで鮮度と強度を維持することができており、シャリシャリ食感とすいか特有の甘みを存分に楽しむことができます。
すいかリレー:千葉県
熊本県につぐすいかの名産地として有名な千葉県は、昭和11年に皇室にすいかを献上したことから有名になりました。6月頃に美味しいタイミングを迎えます。千葉県富里市では、「すいかロードレース大会」が開かれ、給水所ではなく、水のかわりにすいかを渡す「給スイカ所」があるなど、すいかに関するイベントやすいかにまつわる施設があり、観光客を集めています
すいかリレー:新潟県
主に新潟県魚沼地方で栽培されており、水はけのよい火山灰質の土壌で育てられた新潟県のすいかは、「八色すいか」などが有名です。7月下旬から8月上旬頃に最盛期を迎え、高い糖度とシャリシャリ食感が特徴です。また、1玉1玉厳選な選別が行われているため、当たり外れのないすいかとしても人気を集めています。
すいかリレー:山形県
山形県で栽培されるすいかに「尾花沢すいか」が有名です。主に7月から最も美味しいタイミングをむかえ、山形県北東部の尾花沢市を中心に栽培されています。山形県で栽培されるすいかの特徴として、冬の間雪の下に埋もれている土と、昼と夜の温度差があります。テレビでも度々取り上げられ、「シャリシャリ音の最上級」として紹介される程、食感に特徴をもっています。
夏と冬のすいか
夏のすいか
全体的なスイカの旬は5月中旬~8月にかけてですが産地によっては早く出回ることろもあります。スイカは、産地で旬をリレーしていく代表的な果物です。
4月~6月にかけて最も収穫・出荷され、長崎県の小玉すいかは8月上旬まで収穫されていきます。
ハウス栽培のすいかも合わせて収穫されますが、露地で栽培されているものよりはやい7月頃でハウス栽培のすいかは終了します。
露地栽培のすいかはシーズン終盤の8月上旬まで店頭で並びます。
すいかの旬の時期には、果肉が甘く、みずみずしく、食感も最高に良い状態になります。また、この時期には品種も豊富で、たくさんの種類のすいかが出回ります。
梅雨の時期がすぎると通販でもお手軽な価格ですいかを購入することができます。
冬のスイカ
近年では栽培技術の進歩により、冬でもスイカを食べれるようになりました。主に熊本県でハウス栽培で栽培されています。
地面に接して育てられる夏場のすいかとは違い、冬のすいかの栽培は、ひもやネットを使用して空中で持ち上げて栽培しています。
ひもで釣られて栽培されているため、日光がまんべんなく当たり、甘さのバラツキがないすいかを楽しむことができます。
冬場に食べれるすいかは、甘さのバランスもよく、希少なためギフトや贈答用として人気があります。
スイカの主な産地
熊本県
生産量第1位の熊本県は20年連続でスイカの生産量が日本一です。関東県ではスイカというと「海開きの7月ごろから」というイメージが強いと思いますが、熊本県の早いところでは、まだ桜が散っている4月末頃から出荷が始まります。有名な品種には「ひとりじめ」や「春のだんらん」、「祭りばやし」などがあります。
千葉県
熊本県で出荷が終わり始めた6月頃から7月にかけて千葉県ではスイカが旬を迎えます。生産量第2位の千葉県のスイカはそのほとんどが富里というところで栽培されています。有名なもので「ブラックジャック」「紅大」「味きらら」などの品種が栽培されています。
山形県
千葉県のスイカの旬が終わり始めたころの7月頃から8月にかけて山形県ではスイカの出荷が行われます。山形県のスイカのほとんどは「尾花沢すいか」と呼ばれるほど、尾花沢市での栽培が盛んです。主な品種としては「祭りばやし」「冨士光」などがあります。
美味しいスイカの選び方
せっかくスイカを買うなら美味しいものを選びたいものですよね。スイカを買う際には以下の点を参考にして選んでみてください。
重さで選ぶ
スイカは重量感があるものが、水分量が多く甘味が強い傾向があります。手で持って重さを感じてみてください。
形で選ぶ
丸みがあり、表面にヒビや凹みがないスイカが新鮮です。また、楕円形のスイカは中に種が少なく果肉が多い場合があります。
縞模様で選ぶ
スイカには、緑色と白色の縞模様がありますが、縞の幅が等間隔であるものが良質なスイカとされています。
色で選ぶ
緑色の部分が濃く、白い縞模様がくっきりしているスイカが、熟成が進んでいる証拠です。また、スイカの表面に黄色いシミがある場合は、熟しているか傷んでいる可能性があるので注意が必要です。
音で選ぶ
スイカを叩いて、空洞音がするものが新鮮なスイカとされています。また、音が鈍く響く場合は、スイカが熟成し過ぎている可能性があります。
スイカの使い方・アレンジレシピ
スイカの皮を漬物に
スイカの名産地ではよく食べられているスイカの皮の漬物。スイカは下の方まで食べると段々甘くなくなってきますよね。皮を使うって美味しくなさそう…と思う方も是非一度試してみてください!!
スイカは皮が厚いので皮まで食べることができる漬物は、ごみの量がうんと減ってとってもエコなうえに、シャキシャキとした食感とさっぱりとした美味しさが楽しめます。作り方はとっても簡単!塩もみをして半日寝かせたら完成です!お好みでしょうゆなどの調味料を加えてもおいしいですよ。
スイカゼリー
あつい夏でもパクパク食べれる甘さ控えめのさっぱりデザート!手軽に作れるのでぜひ試してみてください。
【材料】
- スイカ:800g(スイカの果肉の部分)
- 砂糖:80g
- 粉ゼラチン:10g
- 水:100ml
【作り方】
- スイカの果肉をスプーンで取り出し、種を取り除いてください。果肉を細かく刻んでミキサーにかけ、スイカジュースを作ってください。
- スイカジュースに砂糖を加え、混ぜ合わせます。砂糖が完全に溶けるまで、ジュースをかき混ぜてください。
- 水を鍋に入れ、粉ゼラチンを加えます。ゼラチンが完全に溶けるまで、弱火で加熱してください。
- 溶けたゼラチンを、2で作ったスイカジュースに加えます。しっかりと混ぜ合わせます。
- ゼラチン液を、ゼリー容器に注ぎます。注いだあと、気泡を取り除くために、軽く容器を叩いてください。
- 冷蔵庫で冷やし固めます。固まるまでの時間は、約2時間程度です。
- 固まったスイカゼリーを容器から外し、お好みでカットして召し上がってください。
スイカの旬は4月末~8月まで!
水分が多くさっぱりとした甘さから夏に大人気のスイカは4月末から手に入れることができます!
中でも特におすすめしたいのは20年連続生産量日本一の熊本県産のスイカ!熊本県のスイカは夏が始まりだしたときには出荷が終盤の可能性があるので要注意です!また、スイカを1人で食べるには余っちゃう…という方には小玉スイカがおすすめですよ!
是非お試しあれ!